コンペティションの背景と目的

白内障手術は世界で年間3000万件実施されている眼科領域で最も一般的な手術です。しかし、症例や術者により手技や手順が微妙に異なるため標準化が難しく、運用や教育の面で課題となっています。本コンペティションでは、「眼科手術ビデオ内の異なる手術フェーズを自動的に識別・分析できる機械学習モデル」の開発を目指します。

このようなAIによる手術フェーズの自動認識は以下のような効果が期待できます：
手術室ワークフローの最適化：
リアルタイムな進行状況把握による次患者の準備最適化
医療教育と品質向上：
研修医の手術技術を熟練医と客観的に比較できるツールの提供
データドリブンな医療：
多数の手術映像から導き出される最適な手術アプローチの提案

データセットとタスク

世界最大の白内障手術オープンデータセットであるOphNetの一部を使用します。トレーニング用に496本の白内障手術動画に34種類の手術フェーズのアノテーションが紐づけられています。このデータセットを利用して学習モデルを作成し、テスト用の手術映像に対して自動でフェーズ認識を行うモデルを開発していただきます。

スケジュール

参加方法

コンペティション公式サイト（https://2025.asiateleophth.org/big-data-competition/）にアクセスし、「here」リンクから参加登録してください。

賞金と特典

優勝賞金: 5,000 USD

条件：6月28日に予定されているAPTOS×JSAIO 2025クロージングセッションで開発したアルゴリズムについて発表すること

発表方法：会場での対面発表（登録料免除）またはオンラインでのライブ発表

参加特典： リーダーボードで有効なスコアを獲得した参加者は、APTOS事務局に申請することで、第10回Asia Pacific Tele-Ophthalmology Society学会シンポジウム/第6回日本眼科AI学会総会（大阪開催）に無料で参加できます。

評価指標

フレームレベルの分類における以下の3つの指標の正規化加重スコアに基づいてランク付けされます：
正確度（Accuracy）
リコール（Recall）
精度（Precision）

謝辞

第5回APTOSビッグデータコンペティションのデータセットをラベリングしてくださったモナシュ大学に感謝いたします。また、コンペティション開催に必要な技術サポートを提供してくれた唯一のスポンサーであるAlibaba CloudとTianchiに感謝いたします。